平成27年度 入学式 式辞

 身近で咲き誇った桜や桃の花も盛りを過ぎ、学校の周りの里山では木立の先端が柔らかな黄緑色に変わり始め、見渡す限り春の景色となってきました。
 このような春のよき日に、大勢の御来賓をお迎えし、225人の新入生と保護者の皆様と、本校創立89年目となる平成27年度の入学式を盛大に挙行できますことに、心からお祝いとお礼を申し上げます。新入生の皆さん、入学おめでとう。教職員を始め、皆さんの先輩達も晴れの入学を温かくお迎えします。
 本日まで皆さんの成長を願い、育んでくれた保護者の方々は、高等学校での皆さんの目標に向かっての努力とその実現に、心から期待しておられることと思います。充実感に満ちた3年間を送るために、1年生の時から自分をよく見つめ日々計画的な努力をしてもらいたいと念願しています。
 そこで高校生活の門出に当たり、本校の教育目標と教育方針を踏まえ三つのことをお話しします。
 第一は、学校生活における目標を持つことです。目標を持ち意識して毎日を過ごすか、漫然と目標のない生活を送るかでは3年後の卒業時の姿は大きく変わると思います。目標があれば苦しいときでも頑張りがきき、目標が自らを律する心の支えとなります。
 学習についてみれば、各教科の授業への取り組み、検定等各種の資格の取得への挑戦、家庭での学習等、量や到達度、難易度等自分に合わせて具体的に決めてください。
 進路については、就職か進学かを問わず目標を立てなければなりません。学校でも進路の指導を計画的に進めますので、少しでも早い時期に就職か進学か方向を決め、目標とする会社、大学、専門学校等を絞り込んで自分なりに研究を始めてください。
 部活動や、日常生活の目標についても同様です。
 第二は、学習に積極的に取り組み基礎学力を身に付けることです。生徒諸君にとって島田樟誠高等学校は学ぶところであること、学習に真剣に取組み確かな学力を身につけ、希望する進路を実現するための場であると認識することです。学校における教育活動全般に謙虚な心で向き合うことができれば、諸君の学ぼうとする気持ちは自ずと強まり、諸君は学校から質の高い多様な教育内容と進路に関する情報を受けることができます。
 第三は、学校行事や部活動に真剣に取り組み思いやりの心を育て、社会性を身に着けることです。一人の自律した成人となるためには、確かな学力を身に付けることは勿論のこと、心の豊かさや心身の健康も併せて必要になることは言うまでもありません。本校は、620人の生徒諸君と60人近い教職員の日々の教育活動により成り立っていきます。本校の教育機能を高めるためには、お互いに守るべき約束事があり、一人ひとりの自覚と責任が求められます。本校職員のみならず地域の人たちは諸君を大人に近い存在と考えています。時には「我慢すること」や「苦しくても諦めずに頑張る」「周りの人の気持ちを察する」ことも必要です。学校行事、部活動、生徒会活動などに積極的に取組み感性や心身を鍛え、高校3年間での感動や充実感を一層深めてください。諸君の意欲的な活動には、できるだけの支援をします。
 225人の新入生諸君、私たち教職員は、諸君に対する深い愛情を基に、諸君をしっかり鍛え伸ばしていく所存です。諸君も教職員の篤い気持ちをしっかり受け止め、自らの資質を十分磨きだすことに力を注いでください。在学中は、幾多の試練に直面することもあるかもせれませんが、その都度心を強く持ち乗り越えてください。そして、一人も欠けることなく225人全員が、3年後に晴れて本校を卒業していけるよう、諸君の頑張る心意気に期待します。諸君の頑張りが本校をさらに活性化させると確信しています。
 3年間で大きく飛躍した先輩が、平成24年3月に卒業したときに文集に書き綴った内容を要約して御紹介します。本校教育の伸び代の大きさを実感してください。題は、「高校3年間の軌跡」です。
 私は、中学生の時、高校へ行きたいという気持ちがありませんでした。島田樟誠高校のオープンキャンパスに参加したときも、高校へ行く気なんてさらさらなかったので少し説明を聞いて、速攻で帰宅した覚えがあります。結局、何の志もなく島田樟誠高校に入学しました。しかし、島田樟誠は、3年間で私を変えてくれました。
 入学して、初めて上級生と対面したとき、応援団の存在を知りこの学校の勢いを感じ圧倒されました。あまりにも新鮮だったのです。3年間、規律訓練を繰り返したおかげで、精神面が強くなり、それが勉強や部活に生かされました。
 私は勉強の基礎が分からず、中学でおいてけぼりを食らいました。島田樟誠では、基礎から授業をしてくれました。そのおかげでやればできるということを実感することができたのです。テストでもいい成績を取れるようになり、結果がついてくると俄然やる気が出ました。中学の時では考えられないことでした。そこから大学進学を考えるようになったのです。2年生になり進学コースに行き、その中でも大学進学に向かって頑張りました。
 部活も3年間頑張りました。先輩たちがやさしく面倒もよく見てくれました。しかし、部活では様々な問題が起こりましたが、その一つ一つの問題が解決するごとに私自身も成長できましたし、部活としても成長できました。2年生になると面倒を見る側になり後輩に教えることで自分も成長しました。厳しい稽古でしたが、日に日にうまくなっていくのが実感でき、初段、そして3年生になり努力の末、二段を取ることができました。これは、一緒に頑張ってきた仲間、そして先生あってこその二段だと思います。
 大学受験は、あっという間にやってきました。小論文の後の面接で最後に大学に対してこれだけは言っておきたいことを聞かれました。私は、迷わずに、島田樟誠でのこれまでの努力を認めてほしいと答えました。結果は合格でした。島田樟誠での努力が認められたことが何よりもうれしかった。以上です。
 教職員一同、心を一つにして教育活動に専念する所存であり、本校で教育することに誇りを持ち、学校、生徒、地域に強い愛着を持ち、保護者の皆様や地域の期待に応えるべく全力を注ぎます。
 保護者の皆様におかれましても、学校の教育方針に深く御理解を賜り、学校が生徒の教育に専念できますよう、物心両面にわたっての御支援・御協力をお願い申し上げます。学校、保護者、地域の三者の厚い信頼関係が、お子様を育てる基となるものと信じております。
 最後に、御多忙のところ御臨席をいただき本日の入学式を盛り上げ、激励してくださいます御来賓の皆様、本当にありがとうございます。今後とも本校の発展のために御指導・御鞭撻をいただきますようお願い申し上げます。
 以上を持ちまして式辞といたします。
平成27年4月7日                                     校長 吉永清貴