平成27年度第3学期始業式 校長式辞

校長

 第3学期の始まりは年の初めとも重なりますので、新しい年に望むことと合わせて第3学期のことをお話しします。
 本校では、平成28年は、文部科学省が懸案として掲げる「学力向上」「高校生の質の保証」に力を入れた1年間の教育活動を計画しています。なぜ学力向上かと問えば、いろいろな理由や目的が示されるでしょうが、短期的な目的は、進学か就職かを問わず生徒諸君各自の進路目標の実現のためです。その主要な方策は、4月から土曜日に総合コースが原則月2回程度、特別進学コースが原則月4回程度正規の授業を実施することです。これまでも本校では、公立高校の平均並みの1年間の課業日(生徒諸君が登校すべき日)の日数を確保してきました。今年度は、総合コースが199日、特別進学コースが219日です。これが、来年度は、総合コースが210日、特別進学コースが229日となり、それぞれ今年度よりも10日ほど登校すべき日が増えます。県内の公立高校では、静岡高校と静岡東高校の2校が土曜日に正規の授業を行っているようで、その他の90校近い高校は土曜日に希望者の補講を実施しているか、何もしていないようです。しかし、県内私学43校を見渡すと、本年度既に38校前後が土曜日に正規の授業か何らかの教育活動を行っています。県内私学においては、回数を別とすれば土曜日に授業などを行うことが一般的な形態となっています。本校も今年の4月からこちらの仲間入りをすることになります。
 注意しなければならないことは、単に年間の授業日数が増えればよいのではなく、中身の濃い授業をたくさん行うことです。本校の教育の特色の一つである基礎・基本の充実をさらに徹底し、ある程度力をつけ始めた人にはさらに発展的な学習を徹底するための時間を増やすことです。こうすることで「学力向上」「高校生の質の保証」の実現を目指します。最近では、就職試験においてもしかるべき筆記試験を実施する企業が増えてきました。大学進学に限らず、専門学校進学や就職においても確かな学力の保証が求められています。そのための授業日数の増加であることをしっかり理解してください。先生方もこのことを踏まえて授業を行いますので、生徒諸君も受け身の姿勢で授業に臨むことなく、これまで以上に真剣に授業に取り組むことを期待します。授業日数が増えても授業の密度が高まらなければ、土曜授業を実施する意義はなく、ただ休日が減るだけになってしまいます。
 他校の話を聞いていると、土曜日に正規の授業を行うと保護者や中学生が授業の様子を見たいという要望が出てくるようです。生徒諸君の保護者やこれから本校を目指そうかどうしようかと考えている中学生やその保護者からの要望ではお断りすることできません。場合によっては、中学校の先生方からも中学生の進路指導の一環として本校見学の希望が出てくるかもしれませんが、いつ、だれが見に来ても困らないような緊張感を持って授業に取り組んでください。時々校舎を巡回すると授業中に先生の話を聞かずに伏せている人を見かけることがありますが、どのような理由であれ許されるものではありません。先生方の熱心な指導に生徒諸君が真剣に向き合えば、充実した授業が展開され生徒諸君の学力向上に資すること間違いなしと確信しています。そのための前提として、家庭学習や宿題や提出物を確実に実行することは言うまでもありません。
 ここまで授業のことを中心に話しましたが、授業だけ頑張れということではありません。全日制高校の教育活動のもう一つの分野である部活動や学校行事・生徒会活動などの特別活動への取り組みも重要です。特に部活動は、主として豊かな感性や健やかな心身を育むための教育活動として掛け替えのないものです。本校では通学の距離等の事情にも配慮して部活動に全員加入という方針は取っていませんが、全校生徒の70%前後が部活動に参加しています。各部活動の特性により活動の形態に違いはあるものの、個人の特性を大きく伸ばす効用は誰しもが認めるもと信じています。現在、部活動で頑張っている生徒諸君は、3年次の引退まで、現在部活動に取り組んでいない生徒諸君は、これからでも受け入れてくれる部活動があれば是非取り組んでもらいたいものです。
 生徒諸君各自の部活動や生徒会活動での頑張りが本人の充実感や達成感を高めるだけでなく、仲間意識を強めさらには学校の活気にもつながっていくものです。部活動や特別活動での勢いと進学や就職などの進路の成果が相俟って学校の活性化が大いに図られます。こうした動きが地域の評価を得、中学生やその保護者の気持ちを引き付けるという具合に好循環していくでしょう。部活動か学習かという二者択一的な発想ではなく、両者のそれぞれの必要性や位置づけを十分理解し調整を図りながら、双方に力を入れていきたいものです。学習と部活動の両方で頑張り切れるのが理想ですが、場合によっては学習に取り組むか部活動に取り組むか最初に力点を置くのはどちらかになるかもしれませんが、どちらか一方だけにはならないようにそれぞれ工夫をしてください。反対にどちらにも真剣に取り組めないということでは、高等学校に籍を置く意味がほとんどなくなるでしょう。
 第3学期は、大きな行事として新たな生徒を迎え入れるための入学試験と3年生を送り出す卒業式が控えています。1,2年生はそれぞれ進級がかかっています。約3か月間とは言うものの実質的には2か月余程度しかありません。この間は、本年度の締めくくりと新年度の準備を、私たち教職員と生徒諸君がそれぞれ進めていかなければならず非常に慌ただしい時期でもあります。
また、第3学期は、視点を変えれば新年度の第0学期です。部活動でもほとんどの部活動が2年生を中心とした新チームで活動をしています。学習面や生活面でも、来年度の準備を今日から始めましょう。学習への取り組みについて先ほどお話ししたことを今日から始め、4月からの土曜授業に象徴される生徒諸君の学力向上を着実に実現したいものです。
 今後、年を追うごとに子供数が減っていく中では、当然のことながら中学生の数も減っていきます。そうした厳しい環境の中でも地域や中学生や保護者から選ばれる学校を創りたいと切望しています。生徒諸君が、在学中には島田樟誠高校を選んでよかったと思い、卒業後には自分は島田樟誠高校を出たと胸を張って言えるような学校を、教職員と生徒諸君が一体となって創ろうではありませんか。「学力向上」と「部活動の振興」は、その二本柱です。生徒諸君の熱い取り組みを期待しています。
 最後に、本校は、今年、創立90周年を迎えますので、11月に記念式典を行うことを計画しています。この記念すべき年を学校創りの節目の年とできるようにしたいものです。
                    平成28年1月5日  校長 吉永 清貴