平成27年度卒業証書授与式 校長式辞

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 学校周辺の伊太地区でも、特産の梅や早咲きの桜などの淡い色合いと、色鮮やかな椿などが里山の緑を背に映える季節となり、春の訪れをはっきりと感じるようになりました。春の息吹を身に纏い、卒業生と保護者の皆様に加え、在校生全員が列席し学校を挙げて平成27年度卒業式を盛大に挙行できますことは大きな喜びであります。
 ただいま203人の生徒の皆さんに卒業証書を授与いたしました。本校での教育課程を無事修了されました卒業生の皆さん、本当におめでとうございます。
 本校での3年間を振り返ってみますと、一昨年度は、半年以上に及ぶ体育館とプールの耐震工事により、授業、部活動、学校行事等に大きな支障をきたしました。特に直接関係する部活動の皆さんには、日々の練習に大変な御苦労をかけましたが、各部の工夫と努力のお蔭で多くの部が県大会や東海大会へも出場できました。また、文化部でも模型部の国際ジオラマグランプリ連続出場や将棋部の県大会出場、調理部の樟風祭での高校生一日レストランの開店などもありました。6月に時期を変更した体育大会での3年生の力強さや、樟風祭での新鮮な感覚から生まれた多彩な企画など、学校行事においても最上級生としての力量をはっきりと示してくれました。
 卒業生諸君個々の学校生活においても、様々な場面での203通りの喜怒哀楽に満ちた多彩な思い出が蘇えってくると思います。この間の教育活動を通じて、厳しい条件の中でも頑張りの利く精神的な強さと肉体的な逞しさをしっかり身に着けたでしょう。この強さが、人生の次の目標に向かって力強く踏み出していくための原動力となるものと確信しています。この強き心に支えられ一人ひとりが充実した人生を自分の力で切り開いていくことは勿論のこと、その結果として地域や社会の発展に寄与できる存在感のある人となることを強く期待します。
 さて、3年前の入学式で「学校に対する考え方」として三つのことをお話し、その一つとして「学校は、皆さんを「大きな子供」としてではなく「小さな大人」として尊重する」と話しました。3年間で精神的に大人に近づけたでしょうか。
 平成26年6月の国民投票法の改正と平成27年6月の公職選挙法の改正で、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられました。これにより、衆院選、参院選、地方自治体の首長と議会の選挙、最高裁判所裁判官の国民審査、地方自治体の首長の解職や議会の解散の請求を受けて行われる住民投票の投票資格も18歳以上になります。今後は、民法や少年法をはじめとして多くの法令の年齢規定が見直されることになるでしょう。卒業生諸君は、この公職選挙法改正の恩恵を最初に受ける年代となります。これまで20歳を迎えて付与された権利や責任が18歳を迎えた諸君にいきなり求められてくることになりました。これらの権利や義務や責任を負えるだけの精神的な準備はできましたか。これを機会に選挙権を持つことの意味、大人になるとはどういうことかを考えていただきたい。大切なことは、年齢を重ねることではなく、自覚して精神的な成長を早めることだと思います。
 新たに節目となった18歳を意識し、卒業後は、社会と直接関わり常に一人ひとりが「如何に生きるべきか」を問い続け、自分の人生の方向付けやその時々の判断をしてください。どのような場に身を置いても、声の大きな主張、表面に見えること、目先の利害、一時の流行り廃りや苦楽などに惑わされず、自分自身をしっかり見詰めることが大切です。そして、家庭、地域、社会での自分の果すべき役割を考え、自分の目指す将来の目的を明確にし、自分に厳しく言動に責任を持ち、精神的にも経済的にも積極的に自分を律して行くことが求められます。日常性の中に漫然と身を委ねることなく、自分の夢や目標に向かい強く生き抜いて行っていただきたい。
 本日の卒業式に御列席いただきました卒業生の保護者の皆様、お子様の御卒業、心からお祝い申し上げます。誠におめでとうございます。これまで学校に賜りました御理解と御協力に深く感謝申し上げますとともに、お子様の母校としての本校に対し、これからも変わらぬ御支援をいただけますようお願い申し上げます。
 最後に、御多忙のところ御臨席を賜り本日の卒業式を盛り上げ、激励してくださいました御来賓の皆様、本当にありがとうございました。本校の発展のために今まで以上に御指導・御鞭撻をいただけますようお願い申し上げます。
 新しい人生の旅立ちに当たり、卒業生の今後の活躍をお祈りし式辞といたします。
 卒業生の皆さん、式の最後に、在校生とともに校歌を高らかに歌い上げお別れとしましょう。お体に気をつけて頑張ってください。 
 平成28年3月1日  校長 吉永清貴