平成28年度卒業証書授与式 校長式辞

校長

 暖かな日には庭の早咲きの桜にメジロが群れをなして訪れにぎやかに囀っています。学校周辺の伊太地区では、特産の梅と早咲きの桜が里山の緑を背景に鮮やかな彩りを競い合うかのごとく咲き誇り、目や耳に春の訪れをはっきりと感じるようになりました。
 春の息吹を身に纏い、卒業生と保護者の皆様に加え、御来賓の皆様と在校生全員が列席し、学校を挙げて平成28年度卒業式を盛大に挙行できますことは大きな喜びであります。
ただいま183人の生徒の皆さんに卒業証書を授与いたしました。本校での教育課程を無事修了されました卒業生の皆さん、本当におめでとうございます。
 本校での3年間を振り返ってみますと、一人一人の生徒諸君の授業、部活動、学校行事等への取り組みを通じて183通りの喜怒哀楽に満ちた多彩な思い出が蘇えってくると思います。学校全体で振り返ってみますと3年間のうち特に今年度大きな話題がありました。
 学力向上のための授業時間数の量的な確保を目指し、4月からは全校で月2回程度の土曜日に3時間の授業を行い、特別進学クラスは、月4回程度ほぼ毎週土曜日に授業を実施してきました。年間では、総合コースで公立高校よりも10日以上、特別進学コースでは30日以上多く授業日を確保してきました。私学では、ほぼ一般化している土曜授業に、本校も順調に取り組むことができました。
 秋には、本校創立90周年の記念式典があり、平成30年度から本校も女子生徒を受け入れ共学化することが発表されました。卒業生の皆さんは女子生徒と机を交えて学ぶことはありませんでしたが、本校の歴史の中では大きな変化に遭遇したといえましょう。
 また、全校で実施した誠タイムに講師としてリオデジャネイロ・パラリンピックに出場し、銅メダルを獲得した佐藤圭太氏を講師にお招きしてお話しを聞くことができました。当日はメダルもお持ちいただきオリンピックを身近に感じることができました。卒業生の皆さんは、本校の歴史の中でも特に大きな変革期に3年間を過ごしたことになり、記憶に残る高校生活になることと思います。
 今年度は、夢や目標に関わる話題が多かったと思います。90周年記念式典の第2部で講演をお願した元サッカー日本代表の都並さんも、全校での誠タイムで講演していただいたリオ・パラリンピック銅メダリスト佐藤さんも、大きな夢を持ち明確な目標を立て逆境の中で必死に努力した体験を、気持ちの籠った言葉で語ってくださいました。夢を持つこと目標をしっかり観定めることが、いかに大きな力を生み出してくれるかよくわかりました。卒業を迎えた183人の生徒諸君には、日常性の中に漫然と身を委ねることなく、また、真偽の定かでない情報に振り回されることもなく、是非、将来への夢、それを叶えるための目標をしっかり持って、強く生き抜いていただきたい。将来への夢や目標が長き人生の苦難を乗り切る力を生み出してくれるでしょう。そして、その夢や目標が地域や社会の発展に少しでも寄与できるものならば、なお素晴らしいでしょう。夢の実現に向けて必死に努力することで地域や社会を支える掛け替えのない存在となることを強く願っています。
 私の学校に関わる目標は、今後、公立か私立かを問わず厳しくその在り様を問われる中でも、立ち位置を明確にして卒業生諸君がいつでも立ち寄ることのできる母校として、存立し続ける学校を創ることです。20年後、30年後には、さらに発展した島田樟誠高校を皆さんにお示しできる準備を進めることが私の責務と理解しています。先ほどお話しした平成30年度からの男女共学化は、本校が静岡県の中部地区において確固たる立場を獲得していくための大きな対策の一つです。目標を実現するための礎づくりです。私は、教職員の皆さと一緒になって、この目標達成に全力を尽くしたいと心に決めています。卒業生の皆さんの各方面からのお力添えをお願いします。
 本日の卒業式に御列席いただきました卒業生の保護者の皆様、お子様の御卒業、心からお祝い申し上げます。誠におめでとうございます。これまで学校に賜りました御理解と御協力に深く感謝申し上げますとともに、お子様の母校としての本校に対し、これからも変わらぬ御支援をいただけますようお願い申し上げます。
 最後に、御多忙のところ御臨席を賜り本日の卒業式を盛り上げ、激励してくださいました御来賓の皆様、本当にありがとうございました。本校の発展のために今まで以上に御指導と御鞭撻をいただけますようお願い申し上げます。
 新しい人生の旅立ちに当たり、卒業生の今後の活躍をお祈りし式辞といたします。
 式辞の後ですが、一言申し添えたいことがあります。本校に3年半在学し学業に部活動に真摯に取り組み、校内で厚い信頼を得て模範的な高校生を送りながらも、志半ばで病に倒れ卒業を控えてお別れした、故藁科潤さんの御霊の御冥福を併せてお祈りいたします。
 卒業生の皆さん、式の最後に、在校生とともに校歌を高らかに歌い上げお別れとしましょう。お体に気をつけて頑張ってください。 
 平成29年3月1日  校長 吉永清貴