平成29年度 第3学期終業式 校長式辞

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 第3学期の終業式は1年間のまとめを行うとともに、新年度の準備に具体的に着手する機会でもあります。
 昨年の第1学期の始業式では、目標を持つこと、目標実現のための多様な活動の基礎となる基本的生活習慣の確立と、目標実現のための質の高い学力の向上についてお話ししました。
 目標については、今年1年、高校在学中にはといった比較的短い期間のことから、10年後、26~27歳頃、20年後、30代後半にどんな人生を送っていたいのか考えてみましょうと話しました。考えて少しでも実践しましたか。また、基本的生活習慣の確立については、挨拶をする、服装を正す、食事を定時に取る、時間や約束事を守る、毎日規則正しい生活を送るなどを実践することだと話しました。真剣に取り組みましたか。遅刻や欠席、イエローカード指導の多さを考えると、取組みの緩い生徒の皆さんがまだ多いように思えます。
 学力の向上についても、お話ししました。何のために勉強するのか目標を持って各自が意識して授業に臨まない限り、毎日の授業は面白くなくひたすら苦行となってしまい、何のために学校に来ているか分からなくなってしまいます。部活動も同様であることをお話ししました。年度末を迎え、自分がどの程度取り組めたか振り返っていただきたい。
 今年度は学校改革の大きな柱として男女共学を掲げ、今年の4月1日から移行できるように準備を進めてきました。施設の改修をはじめ目に見える部分の進捗状況は、ほぼ予定通りです。生徒の皆さんは、中学校時代の共学の感覚を取り戻せば新たな生活にすぐに溶け込むことができるでしょう。
 学力の向上については、はっきりとその成果を確認できるところまでは至っていないと思います。学力の向上は、進学か就職かを問わず全員が全力で取り組む課題で、学力の向上を進学指導とだけ結びつけて考えることは誤りです。いろいろな機会にこのことをお話ししていますが、未だに十分理解できていない人がいるようです。学力の向上は、高校生としての質の保証でもあり、高校卒業に当たり当然身に付けておいてほしいことを、確実に身に付けるということです。多少抽象的な言い方になりますが、就職先や進学先で、高校3年間で身に付けておいてもらいたいと期待されている力を身に付けるということです。どのような進路を選択するかにより、難易度や範囲の広さ質の違いはあるものの、一定水準以上の力が求められることになります。そうしたことから、就職を希望する生徒の皆さんにもしっかり学力を付け送り出していく責務があります。むしろ就職する生徒の皆さんにこそ最後の学校教育の場としての高校教育の質の保証が求められます。
 社会に出て生き抜くために必要な知識と技能を基に思考力・判断力・表現力を養い、社会に出てからも必要と思われることを意欲的に学ぼうとする意識を育てて卒業しなければなりません。コミュニケーション能力を高めるためにも、その裏付けとなる学力が必要です。今後、人工知能が急速に発達して職場の中で大きな役割を果たすようになっても、疎外されないような仕事を奪われないような力量を持つ職業人になる基礎(学力)を、卒業までに付けなければならないと考えています。
 このように考えると、国語、地歴・公民、数学、理科、英語だけに限定されるものではなく、体育、芸術、家庭、商業、情報他学校で教育課程として準備されているものはすべて学力を構成するものです。「知識・技能」に含まれるものは、すべて学力の構成要素・基礎となるものです。この点を先ず、確実に認識しなければなりません。この点をしっかり理解していないと、先に述べたような誤解が生じます。
 また、体育大会や樟風祭をはじめとする学校行事も、豊かな感性、確かな知性、健やかな心身を鍛えていくための教育活動の一環であり、知識・技能の面と、思考力・判断力・表現力を養うよい機会です。学力向上のための活動の一部です。
 さらに部活動についても、その在り方が文科省をはじめとする国の機関や県教育委員会が中心となり検討が進んでいますが、生徒の皆さんが部活動に真剣に取り組み異年齢集団の中で心身を鍛え、目標を共にする仲間と一生懸命頑張り毎日を送ることの教育的な意義そのものの認識は、大きくは変わらないと思います。
 こうしてみると、学力を向上させるための基本的な方法は、日々のすべての授業や学校行事、部活動などに真剣に取り組むことだと言っても過言ではないでしょう。先生方は、授業や特別活動、部活動を通じて必死に働きかけてくれています。生徒の皆さんはそれをしっかり受け止めて、積極的に自分の力を伸ばす努力をしてください。
 男女共学という新しい環境の始まりを契機に、これまでも頑張ってきた人はさらに力を籠め、これまであまり頑張れなかった人はこの機会に気持ちを入れ替え、「分からなければ分かるまで聞く」、「分かった」「できた」という気持ちが持てるまで取り組む覚悟を決めましょう。来年度、生徒の皆さん全員が目を輝かせて学校での教育活動に取り組み、目指す進路を実現していくことを強く期待しています。